こんにちは!共育コンサルタントの金澤と申します。
このコラムでは、「親子コミュニケーション」「子どもの主体性を引き出す」というテーマで、コーチングの観点から具体的な方法論をいくつかお伝えしたいと思っています。
お子さんだけでなくパパ・ママのこれからのお仕事でも活かせることがきっとあるはず!
ぜひご一読ください!
「共同体感覚」について
さて、最終回の今回は、生きる上で非常に大切な「共同体感覚」というお話をしたいと思います。
なんだか難しそうに聞こえると思いますが、実はすごくシンプル。
(1)自分のことが好き、という感覚
(2)他人は信じられる、という感覚
(3)自分は他人に貢献できる、という感覚
の三つの感覚をまとめた言い方です。この三つが良ければ良くなるほど、人は幸福感を感じられるというものです。
皆さんのお子さまや部下・同僚など、周りの人はいかがでしょうか?
また、皆さん自身はいかがでしょうか。
コーチングでは、よく「この三つをそれぞれ10点満点で評価するといくつくらいですか?」という質問からスタートすることがあります。相手の人がどこに課題を感じているのか、という心の内側を表現してもらうためです。
自分に自信が持てないという人は(1)や(3)が低くなりますし、人に裏切られたような経験があると(2)が低くなったりします。
しかし、どれか一つでも点数が低い状態だと、人間関係が大切な社会の中でどこかしら息苦しさを感じてしまい、イキイキと前に進むことがしにくくなってしまうのです。
ぜひ皆さんも一度何点くらいになるかを考えてみるといいかもしれません。
そして、この共同体感覚を高められるような声掛け・関わり方のことを「勇気づけ」と呼びます。
一回の勇気づけでは画期的な効果がなくても、それを続けていくことでどんどん効果が積み重なっていき、相手の共同体感覚が徐々に高まっていき、その結果イキイキと活動できるように変わっていくのです。
例えば一つの例として、お子さんがテストで90点を取ってきたときのことを考えてみましょう(お仕事で部下や同僚が数字を出してきた、など別のことに置き換えてもOKです)。
皆さんだったらどう声掛けをするでしょうか?
90点すごいじゃん、とか100点じゃないのかダメだなとか、色んなやり方があるでしょう。
でも一歩立ち止まって、相手の受け止め方を聞いてみてはいかがでしょうか。
「90点か、これは自分としてはどう捉えているの?」と聞いてみるのです。
目標80点だったから満足です!という場合はその努力や結果を承認しつつ、次はさらにどんな目標でいくか、どういうことを積み重ねていくか前向きな話をすると(1)が上がってくるでしょう。
また、100点を目指していたのにダメだったという振り返りの場合は、途中経過の頑張りが自分も刺激を受けたとか、見ていて心強く感じたとか自分の気持ちを伝えつつ、次に向けてどの辺りを課題として取り組むかを相談していくと、受け入れてくれた・自分が相手に刺激を与えられたんだという(2)や(3)にアプローチできる形になります。
勇気づけは非常に奥が深く、なかなか短い文字数だけで全てお伝えすることはできないのですが、どうやったら共同体感覚が高められるか?を考えて声掛けをする、ということを意識していただくだけで、他人へのアプローチがガラッと変わり、継続していくことで周りにいい影響が出てくること請け合いです!
筋トレと同じで、1日2日でできるようになるわけではありませんが、継続していくことで徐々に自分ならではのアプローチ法が見えてきます。まずは一度トライしてみることをお勧めします!
以上、4つのコラムをご提供いただきました。
金澤さんありがとうございました。
いよいよ、11月は佐賀会場での特別セミナーです!
ぜひ現地でお会いできることを楽しみにしています!