普段の仕事・生活にも役立つ!金澤先生の子育てコーチング(2)

こんにちは!共育コンサルタントの金澤と申します。

このコラムでは、「親子コミュニケーション」「子どもの主体性を引き出す」というテーマで、コーチングの観点から具体的な方法論をいくつかお伝えしたいと思っています。

お子さんだけでなくパパ・ママのこれからのお仕事でも活かせることがきっとあるはず!ぜひご一読ください!

「氷山モデル」について

今回は「氷山モデル」というお話しです。
氷山とは、冬に北欧やアラスカなどの海に浮かぶ、巨大な氷のかたまりです。
映像や写真で見てもその大きさに驚きますよね。

ところが、実は海の上に浮かんで
目に見えるものは全体の氷山の1割程度、と言われています。
そして残りの部分は全て海の下に沈んでいるわけです。

あの巨大だと思える氷山の下には、
もっともっと大きなものが沈んでいるわけです。

 

なぜこんな話をしているかというと、
コーチングでは「人は氷山みたいなもの」というマインドがあるからです。

人の行動・発言・様子など目に見える(表に出てくる)ものから
「この人はこういう人だ」とわかった気になることはありませんか?

コーチングでは、それは不正確であると考えます。

なぜならその人の性格・思考・価値観・生い立ち・過去の経験など
目に見えない(表に出てこない)ものが9割あり、
それを知らないと決めつけることはできないと考えるからです。

 

例えば自分の子が、朝から「学校に行きたくない」と泣いて訴えたとします。

何も知らない人なら、当然「どうしたの?何が嫌なの?」と聞きたくなるところです。
ところが、普段勉強が嫌いで宿題をやらない、ゲームばかりやっている子だという情報があると、
「どうせ宿題が終わっていなくて怒られるのが嫌なのだろう」
と決めつけたくなりませんか?これが危ないのです。

家で学校の話をしないだけで、実は人間関係でトラブルがあったり、
先生のことを怖がっていたり、全然違う悩みがあったりする「かも」しれません。

これらは結局想像・仮説でしかないので、
最終的には「どうしたの?」と質問をすることが大切です
(もちろん質問は目的論で!前回のコラムを参照してください)。

ところが、当たり前ですが親は自分の子についての情報をたくさん持っています。

先ほど氷山モデルでは「目に見えることは1割」と言いましたが、
親は子のことについては1割以上わかっていますよね。

しかし、幼稚園に行き小学校に行き・・・と成長するにつれ、
どんどん親が知らない世界の割合は増えていきます。

刺激を受け、経験を積み、表に出さない考え方や性格も徐々に変わっていきます。

それなのに、赤ちゃんのときからずっと一緒にいるからこそ
「子のことは全て知っている」と思い込み、決めつけてかかる親が多いのです。
これが親子コミュニケーションのトラブルの元になってしまいます。

 

ぜひお子さんの「目に見えないもの」に興味を持って、
色んな質問をしてみてください。人は話を聞いてくれる人に好意を持ちますから、
コミュニケーションもスムーズになりますし、
お子さんの意外な一面が発見できるかもしれません!